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晴天に恵まれ穏やかな大晦日、新年を十分後に控えた頃、境内を埋めた人々に向かい小林一成宮司の声がマイクを遠し聞こえてきました。
本殿の左側に日本唯一の交通安全神社があります。来年の干支の神様です。平成16年、皇紀2664年甲申(きのえさる)歳です。甲(きのえ)は、物 事の始まりを意味しています。暖かい日差しに照らされて、命が動き出す意味です。しかし、種の中で動いている状態でまだ芽は出ません。芽を出す前 に根を出さなければなりません。申(きのえ)というのは開く意味に通じ物事の始まりを意味します。ものが始まる時には、いろいろと考えなければな りません。昔から申に先立つ三日、申に遅れるる三日といわれ、今の自分をしっかりと見つめなければ未来を開く事はできません。
申(さる)の元々の意味は、神様の神と同じで進むべき道を指し示す、示偏に申と書けば神となり神の教えを指しています。意味は、全ての進むべき 道を指し示してくれるが、自分の歩むべき道を神様にお訊ねし相談をする。進むべき道に間違いがないかどうかを知る事が大切な事なのです。交通安全 神社は、本来人間の進むべき道を示しています。進路を誤らないため常に自分の生き方を反省する。見まい、聞くまい、話すまいの三猿の意味は、見ま いとは、他人の短所を見る前に己の短所を見つめなさい。聞くまいとは、他人の非を聞かず己の非を振り返りなさい。話すまいとは、他人の過ちを言う まえに己の過ちを振り返りなさいとそれぞれ本来の意味があります。自分自身が己を律し進むべき道を守りなさい。そして共に生きる共生こそが申(さ る)の本義です。
猿田彦紳は、祭りの前を天狗の格好で歩きます。これは道を開く意です。雑草を刈り取り地ならしをして己の道を進む事の大切さを教えています。時 代に流されない正しく真っ直ぐ進む自分に誇りを持って歩みなさい。そうした自分を両手でしっかりと支えるという事が申という字の本意です。
まさに来年は、60年に一度の甲申の歳全ての物事の始まり、その始まりを誤りますとこれからの12年間誤った人生を進む事になります。そういった 厳しい年の始まりという事を自覚してください。
世界は戦争に明け暮れました。日本が本当にするべき事は何なのでしょうか? それを知るためには、我々が日本の事をもっとよく知らなければなり ません。今、日本人が一番日本の事を知らない。自分の国に誇りを持っていなければ国際貢献もできない相談です。ぜひ、自分、宗教、国を知り来年こ そは、皆様に取りまして素晴らしい第一歩を歩み出せる事をご祈念申し上げますと述べました。
この後、小林宮司の打つ大太鼓の音が穏やかな太平山に響き平成16年がスタートしました。
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